こんにちは。
保育・療育専門家のコノアス合同会社 代表 柏木です。
子どもの成長や発達を見守る中で、多くの保護者が一度は経験する感情があります。
それが「周囲と比べてしまう気持ち」です。
たとえば、公園で同じくらいの年齢の子どもがスラスラと話している姿を見たとき、自分の子どもがまだ単語だけしか話さないと、「どうしてうちの子は…」と心配になることはありませんか。
この記事では、児童発達支援事業所の視点から以下の内容を詳しく解説します。
- なぜ比較してしまうのか
- 比較のメリットとデメリット
- 健康的な向き合い方のステップ
- 子どもと保護者の心を守る工夫
なぜ私たちは周囲と比べてしまうのか

比較は本能的な行動
人間は社会的な生き物であり、他者との比較は太古の時代から生存戦略の一つとして存在してきました。
「自分の状況を他者と比べて、安心したり危機感を持ったりする」という本能が、現代の子育てにも影響しています。
発達段階が気になる理由
子育て中に発達段階を気にするのは、ごく自然なことです。
比較を通じて次のような目的を果たそうとします。
・子どもの健康や安全を守るため
たとえば、発語の遅れや運動面の遅れに早く気づくため。
・学習や生活の準備を整えるため
入園や就学前に必要なスキルを確認する。
・社会性を身につけるため
他の子との関わり方を学ばせるヒントを得る。
情報社会による比較の加速
SNSやインターネットの普及により、全国・世界規模での比較が日常化しています。
昔は近所や親戚の子どもと比較する程度でしたが、今では動画や写真、育児ブログで「発達の早い子」の姿を頻繁に目にしやすくなりました。これにより、身近な比較以上のプレッシャーを感じやすくなっています。
比較のメリットとデメリット

比較のメリット
・発達の目安がわかる
「同じ年齢の子はこんなことができるのか」という基準を知ることができます。
・新しい取り組みや遊びのヒントが得られる
他の家庭で取り入れている遊びや学び方を参考にできます。
・子育ての刺激やモチベーションになる
新しい目標やチャレンジのきっかけになる場合があります。
比較のデメリット
・自己肯定感の低下
「うちの子は遅れている」と感じることで、自分の子育てへの自信を失うことがあります。
・子どもへのプレッシャー
「○○ちゃんはもうできるのに」と言われると、子どもがストレスを感じる原因に。
・親子関係のストレス
否定的な声かけが増え、関係がぎくしゃくすることも。
特に「まだできない」という点ばかり注目すると、子どもの強みを見落としやすくなります。
周囲と比べてしまう気持ちへの健康的な向き合い方

例:「前は言えなかった“ありがとう”が、今日は自分から言えた」など、小さな進歩を見つけて喜ぶことが大切です。
発達はマラソンのようなもので、スタートやペースは人それぞれです。
児童発達支援の現場でも、同じ年齢の子が全く違うタイミングでスキルを身につけることは珍しくありません。
SNSやママ友からの情報は、自分の子どもに合うものだけを選び取る姿勢が重要です。
専門家(児童発達支援管理責任者・言語聴覚士・作業療法士など)の意見は、客観的で安心できる判断材料になります。
子どもの自己肯定感を守る関わり方

「あなたらしさ」を言葉で伝える
結果やスピードよりも、その子の特性や努力を褒めましょう。
例:「優しく声をかけてくれて嬉しいよ」「じっくり観察できるところがいいね」。
比較ではなく協力を促す
同年代の子どもと関わるときは、競争よりも協力型の遊びや活動を取り入れ、違いを自然に受け入れる経験を増やします。
保護者の心を守るセルフケア

自分の感情を否定しない
「比べてしまった自分はダメ」ではなく、「そう感じるのも自然」と認めましょう。
安心できる人に話す
同じ経験を持つ保護者や支援事業所のスタッフと話すことで、気持ちが整理されます。
一人の時間をつくる
短時間でも、趣味や休息の時間を持つことで、心の余裕が回復します。
児童発達支援事業所でできるサポート

- 発達の専門的な評価
- 個別支援計画に基づく療育
- 保護者への相談支援
- 同じ課題を持つ家庭同士の交流の場づくり
FAQ

【FAQ1】
Q. 周囲と比べてしまうのはやっぱり良くないことですか?
A. 比較すること自体は悪いことではありません。むしろ発達の目安を知ったり、新しい遊びや学びのヒントを得られるなど、プラスの面もあります。ただし、比較が続くことで自己肯定感の低下や親子関係のストレスにつながることもあります。大切なのは、「できない点」ではなく「できるようになった点」に目を向ける視点です。
【FAQ2】
Q. SNSや周囲からの情報で不安になるとき、どうすればいいですか?
A. 情報の取り入れ方を意識的に調整しましょう。すべての情報が自分や子どもに当てはまるわけではありません。「うちの子に合いそう」「これは参考にしよう」と思える内容だけを選び取ることが大切です。時にはSNSから距離を置くことも有効です。
【FAQ3】
Q. 子どもの発達が遅れているか心配な場合はどうすればいいですか?
A. まずは信頼できる第三者の意見を取り入れましょう。児童発達支援事業所や自治体の相談窓口、医療機関などに相談すると、客観的な評価や必要なサポートが受けられます。早期に相談することで、必要な支援やアドバイスが得やすくなります。
まとめ:比較は「敵」ではなく「ヒント」に

「周囲と比べてしまう気持ち」は自然な感情です。
大切なのは、その感情に振り回されるのではなく、子どもの成長を見守るためのヒントとして活用すること。
もし比較による不安が強くなっていると感じたら、ためらわず専門機関にご相談ください。
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