発語がないときにできることは何?~言葉の発達とは~

こんにちは。
保育・療育専門家のコノアス合同会社 代表 柏木です。

保護者C

周りの子どもはみんな発語があるのに、うちの子だけ発語がない…

保護者A

うちの子、いつになったら言葉を話すようになるんだろう?

そんなお悩みをもつ保護者の方は多いと思います。

子どもはみな、それぞれのペースで成長していくものです。発語が他の子どもより遅かったとしても、心配しすぎる必要はありません。とはいえ、やはりわが子のことは心配ですよね。

そこで今回は、年齢ごとに見られる言葉の発達の様子や、発達がゆっくりな場合に考えられる原因、そして親や周囲の大人がどのようにサポートできるかについて、詳しく解説していきます。

ぜひ、最後までお読みいただき、ヒントを見つけていただければと思います。

目次

年齢ごとの言葉の発達の目安

子どもは、どのように言葉を習得していくのでしょうか。ここでは、生まれた子どもが話せるようになるまでの発達過程について解説していきます。

この時期の子どもは個人差がとても大きいため、あくまでも目安ということに注意してくださいね。

新生児期~生後6か月頃

この時期、赤ちゃんはまだ泣く以外の言葉をほとんど発しませんが、周りの音や声にしっかりと反応しています。

生後3~4か月になると、「アー」や「ウー」といった、「クーイング」が見られるようになり、その後意味を持たない声である「喃語」へと移行していきます。

生後6か月~1歳前後

この時期には、喃語が発達し、イントネーションや音のつながりのある声を発するようになります。それから徐々に「まんま」などの意味のある言葉が現れていきます。

その後、言葉への意味付けが発達していき、「わんわん」「ブーブー」などの一語文で物や事を言葉で発することができるようになっていきます。

1歳~2歳頃

この頃になると、言葉への意味付けが加速し、言葉の理解が飛躍的に進みます。新しい言葉を覚え、表現するスピードが徐々に速くなっていきます。

2歳~3歳頃

この時期は、多くの子供が「二語文」を話すようになります。最初は「ブーブー」「のる」など、単語同士をつなげただけの言葉を話しますが、徐々に「ブーブー」「に」「のる」など、単語をなめらかにつなげられるようになっていきます。

3歳~4歳頃

お友だちとの遊びや幼稚園での集団生活が始まるこの頃、子どもは文法や語彙がさらに豊かになり、より複雑な会話ができるようになります。多くの言葉を理解できるようになり、出来事を時系列で表現できるようになっていきます。

発語がゆっくりな場合に考えられる原因

言葉の発達には、さまざまな要因が影響しています。

個人差があるので、発語がまだ少ないからといってすぐに心配する必要はありませんが、考えられるいくつかの原因について解説していきます。

個人差や家庭環境

言葉の発達は、個人差による影響がとても大きいです。恥ずかしがり屋だったり、人見知りが激しかったりと内向的な気質の子どもは言葉の発達が遅いことがあります。

また、家庭内での会話の量や、兄弟がいるかなどの家庭環境も言葉の発達に影響を与えることがあります。

身体的な要因や運動機能

発語には、口や舌の動きといった身体的な要素も関わっています。たとえば、口周りの筋肉の発達が遅れている場合などは、言葉の発達が遅れることがあります。

また、聴覚障害がある場合にも、音を十分に認識できないため言葉の発達が遅れることがあります。

発達障害に関わる要因

自閉症スペクトラム障害や知的障害などの発達障害がある場合、言葉の発達が遅れることがあります。

ここで注意が必要なのは、言葉の発達が遅いからといって必ずしも発達障害であるとは限らないということです。

発語を促すためにできること

子どもの発語を促すために、周囲の人間にできることはあるのでしょうか。

ここでは、子どもの言語発達のためにできることについて解説していきます。

毎日の会話を大切にする

日常生活の中で、ちょっとした瞬間でもこまめに子どもに話しかけることはとても大切です。

お風呂や食事中、お散歩中など、ひとつひとつのシーンで「すべり台楽しかったね」「ピンク色でかわいいお花だね」などの声をかけることで、子どもはこれらのシーンと言葉を結び付けてインプットしていきます。

また、子どもが発する小さな音や表現に笑顔で応えてあげると、会話が楽しいものだと感じてもらえるでしょう。

絵本や読み聞かせで楽しく学ぶ

絵本の世界は、子どもの想像力や語彙を育むためのとても良いツールです。お話を読み聞かせながら、絵に描かれた情景やキャラクターについて一緒に考えることで、言葉とイメージが結びついていくのです。

子どもが興味を持った場面について「どうしてだと思う?」「とってもびっくりしたね」と問いかけたり声かけを行ったりすることで、さらに言葉の力が育まれます。

体を動かし、新しい体験をする

言葉の発達に必要なのは知識だけではありません

体を動かしたり、いろいろなものに実際に触れたり、新しい体験をすることで脳に刺激を与え、心と体の発達を促すことができます。その際、「冷たいお水だね」「ざらざらした石だね」と体験に対して言葉を添えるとより言語理解が深まるでしょう。

専門家の力を借りる

子どもの発語に関して不安がある場合は、児童発達支援事業所や療育センターなどに相談するのもひとつの方法です。

これらの施設・事業所には言語聴覚士などの専門家が所属していることが多く、個々の子どもの状況をよく見て、具体的なサポート方法やアドバイスを受けることができます。

まとめ

今回のコラムでは、発語がなかなか見られない子どもたちに焦点をあて、年齢ごとの言葉の発達の流れや、発達がゆっくりな場合に考えられる原因、サポート方法についてお話ししてきました。

子どもの成長はひとりひとり違い、同じ年齢でも発達のペースはさまざまです。大切なのは、子どものペースに寄り添いながら、日々のふれあいと愛情をもって接していくことです。

子どもは確実に成長し、変化していっています。ついつい周りの子どもと比較してしまいがちですが、今目の前にいるわが子の日々の成長を、よろこびをもって見守ることが、子どもや家庭全体の幸福へとつながります。

迷ったり悩んだりしたときは、ひとりで抱え込まずに周囲の人や専門家に頼ることも大切です。

はぐちるランドでは、ひとりひとりのお子さまの発達に合わせた支援を行っています。

お気軽にご相談くださいね。
よりよい、支援を目指して。
子ども達のアスのために。
コノアス合同会社 代表 柏木でした。

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